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こんにちは!久屋大通店の原です。
自粛の日々で気が滅入ってきますね。
文章を書く時間がたくさんあるので、今日は私が時計を好きになった理由、
そしてA.ランゲ&ゾーネの時計が好きな理由について書こうと思います。
おおむね過去の自分語りですが、暇つぶしにでもなれば幸いです。
(文章ばかりだと目が滑ると思うので、所々にランゲの写真を挟んでおきます)
時計を好きになったきっかけ
きっかけは、小学生の頃に母親に連れられて行った腕時計催事です。
私は機械が好きな子供で、
休みの日にはアーマードコアをやりまくり、飽きたらガンプラを組む生活を送っていました。
(F91が好きです)
もともとメカや金属に美しさを感じるタチではあったのですが、
時計に関してはアナログもデジタルも時計は時計……ぐらいの認識でした。
が、催事会場でブレゲのNo.160マリー・アントワネットの画像を見て、
時計ってこんなに美しいものなのか!と、完全に魅了されてしまったのです。
ブースの壁面全体が時計の拡大写真になっていて、
部品のひとつひとつが鮮明に見えたのを覚えています。
そのパーツたちが何の役割を持っているのかはまるでわかりませんでしたが、
金色と銀色が折り重なった細やかな機構と、その上の印象的な青い針が本当に美しく見えました。
機械らしさと考え抜かれた合理性、それに装飾品としての美しさを持ち合わせた腕時計は、
機械を美しいものとして見るなら、これ以上のものはないように思えたのです。
ランゲを好きになったきっかけ
初めてランゲの時計っていいなと思ったモデルは、サクソニア・フラッハでした。
(他のモデルも見たことはあったのかもしれませんが、最初に琴線に触れたのはサクソニアでした。)
買うなら二針デイトなしの時計がいいと思い、検索して出てきたのが一番最初です。
二針時計だとカラトラバやパトリモニーももちろん素晴らしいですが、
より要素の少ない方、サクソニアの分の刻みがないシンプルなデザインに惹かれました。
(35ミリでなく37ミリを選んだ決め手はそれです。35ミリには分の刻みがあります)
サクソニアが好きになった最初の理由は、(確かなことは覚えていませんが、)
おそらく針とインデックスの形だったと思います。
根っこが絞られた針の形が珍しくて、そこに目を引かれた覚えがあります。
夜光のないアプライドのバーインデックスも非常に高級感があって、趣味に合っていました。
サクソニアは本当に全てが理想の時計だなと思うんですが、サクソニアが最初から私の理想形だったのか、
私の趣味がサクソニアに寄っていったのか、今はもうわかりません。
ランゲの時計のいいなと思うところ
ランゲの時計の優れた点については今さら書く必要もないかと思いますので、
私がランゲの時計を日々見ていて、やっぱりいいなあ~と感じるところを書きます。
まずはその文字盤の美しさです。
サクソニアの立体的なインデックスや、1815の青い針、ランゲ1のダイヤルなど、
パーツの全てが最上級の技術で美しく仕上げられているのがわかります。
サクソニアのサテンのような仕上げの文字盤はいつまで見ていても飽きません。
素材自体の美しさももちろんですが、一番に言いたいのは、デザインの完成された美しさです。
ランゲの時計はどれも綿密に計算された美しいデザインを持ちます。
ランゲ1はその最たる例です。
ランゲ1は、「一見無秩序に見えるオフセンターのデザインでありながら、その実計算された美しさを持つ」
というコンセプトがひと目でわかるモデルです。
黄金比を利用したデイト表示の枠や、二等編三角形の配置などの明言されている点はもちろん、
針やインデックスやダイヤルの色など、全てがこのデザインであって初めてランゲ1の美しさが成立します。
ランゲ1を見て「きれい過ぎる」と感じるのは、そういうところに起因しているのかなと思います。
ランゲの時計を見ていると、文字盤のデザインを構成する要素のひとつひとつが、
その時計を完成させるためだけに1から生み出されたんだと思うときがあります。
その時計の美しさを成立させるために、その針が、インデックスが、文字盤の色が、ケースの仕上げが、
全て厳密に計算されているんだ、と感じます。
そう思わせる説得力があります。
時計を褒めるときによく見た目がきれいと言ってしまうのですが、見た目がきれいなのは当たり前ですよね。
そのきれいさの中に、それぞれのブランドの特徴やセールスポイント、時計作りへの思想が見えるのです。
ランゲの時計には、徹底的に計算された美というか、むしろ少し整然としすぎているような印象を受けます。
そういうところを見ていると、やっぱランゲの時計っていいな~と思わされます。
もう一つのいいな~ポイントは、
手作業のあたたかみと量産品のような一定の質の高さの両方を持ち合わせているところです。
ランゲのムーブメントにかける情熱は皆様ご存じのことかと思います。
構造、精度、美しさ、どれを取っても一級品です。
が、正直それはこの価格帯になるとどのブランドもそうなので、なかなか優劣はつけられません。
その中でもランゲのいいところは、と聞かれたら、
一点ものの美術品のような顔と、量産品の機械のような整った顔の両方を持っている所と答えます。
一点もの感、ここにしかない感を追求するのであれば、ランゲよりも適したブランドがあると思います。
プレートにもエングレービングをしてほしいとか、輪列を美しく見せてほしいとか、
とにかくこだわった美観だけを求めるなら、選択肢は他にもあります。
ランゲのムーブメントは、そういう手作業の温かみに、どこか機械的な冷たい印象を、
少し整いすぎているような感じを受けるのが、他にない良いところだなと思います。
それこそ同じドイツ時計、ラング&ハイネやモリッツグロスマンなどは似ているところがあるなと思いますが、
ランゲに比べてより一点もの感に振り切った仕上げをしています。
逆にヴァシュロンやオーデマピゲには、機械らしいというか、寸分の狂いもないような完璧さを感じます。
↑ちなみにラング&ハイネのムーブメントはこんな感じです。
受け石のダイヤモンドや輪列を見せる設計など、見た目に楽しめる非常に凝ったつくりをしています。
比較すると、ランゲのムーブは割とカチっとした印象を受けますよね。
そういう不安定と安定のバランス、柔らかさと硬質さの両方を持っていることに、
ランゲでしか味わえない魅力というか、やっぱランゲっていいなあ~と思わされます。
ランゲのことばかり話しているので、この人ランゲしか好きじゃないのかな?と思われるかもしれませんが、
私はランゲに限らず時計は全て好きです。
もっと言えば基本的に機械全般好きなのですが、その中でもより美しいもの、目で楽しむものとしては、
時計が一番だと思っています。
洗練された機械は美しいものですが、
そこに更に美しく見える趣向が凝らされた時計は、やっぱりものすごくきれいです。
その中でどれが一番自分の好みなのかを決めるのが、時計の楽しみです。
自分は人生の早いほうで一番を見つけられたので、ラッキーだなと思います。
皆さんの一番はどの時計ですか?
もう出会っていますか?まだ出会っていないでしょうか。
時計の歴史は長いですから、自分が生きている時代にこれだ!というものと出会うことができたら、
それはものすごく幸運なことだと思います。
もしその一本が見つからないという方がいたら、
候補の一つにA.ランゲ&ゾーネを入れて頂けるとすごく嬉しいです。
TANAKAウォッチギャラリー 久屋大通店 担当:原明日香(はらあすか)
店舗情報:https://kk-tanaka.com/info_hisaya/
お問合せ:https://kk-tanaka.com/contact/
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