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2024.03.04
【 パネライ 】パネライの『リューズ』にクローズアップ!ラジオミールとルミノール。それぞれの違いを解説! ~PAM00754 ラジオミール ブラックシール・PAM01084ルミノールロゴ~
皆さまこんにちは。
今回はラジオミールとルミノールを1本ずつピックアップし、
それぞれのリューズ操作の違いについて解説していきます。
※機能を統一するため、
同じムーブメント(パネライ自社製手巻き)を
搭載しているモデルで解説いたします。
このテーマでご登場いただく2本はコチラ!!
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ではまず、ラジオミールとルミノールの
大きな違いと言えば、そう!
リューズガードが有るか無いかですね!
ルミノールには特徴的なリューズガードがあります。
それにより、操作方法に違いがあります。
と言っても、時刻合わせの方法は同じです。
その操作にたどり着くまでに違いがございます。
同じブランド内で、
これほどまでに大きな違いがあるブランドも
とても珍しいのではないでしょうか??
① リューズ【閉】
【ラジオミールの場合】
リューズ【閉】の状態です。いわゆる『ねじ込み式』で、
リューズ周りの防水性能を高めるための構造です。
この状態だと、ゼンマイの巻き上げや時刻合わせは出来ません。
【ルミノールの場合】
リューズ【閉】の状態です。
『パネライの象徴』ともいえるリューズガードは、
パネライがイタリア海軍に、
軍用品として防水性の高い時計を納めるために、
研究・改良を積み重ねた結果、たどり着いた機構です。
イタリア海軍が要望した時計は、
- 暗い水中内でも視認性に優れていること
- 防水性能に優れていること
であり、パネライは研究・改良を行ないました。
特に、水中で使うために、
高い防水性能は必須でした。
では高い防水性能をどのようにして追求したか。
それは、『リューズの摩耗』にヒントが隠されていました。
従来のようなねじ込み式では、
時刻調整やゼンマイの巻き上げの度に摩耗し、
長時間の潜水では水がケース内に浸入しました。
・・・この先の詳しいプロセスについてはまたの機会に。。
では続きをどうぞ。
② リューズ【開放】
【ラジオミールの場合】
リューズを下方向(反時計回り)に回し続けると、
ポコっと、リューズが開放されます。
この状態でゼンマイの巻き上げが出来ます。
【ルミノールの場合】
下の写真のように、
レバー先端を爪で引っかけて起こすようにして
リューズガードレバーを開きます。
<写真1>
レバーが開放された状態。
この状態でゼンマイの巻き上げが出来ます。
<写真2>
③ 時刻合わせ
【ラジオミールの場合】
②の状態から更にリューズを下図のように引き出すと、
時刻合わせが可能になります。
下図の黒矢印部分のように、
リューズヘッドとネジ山に隙間がある状態で
分針の操作ができます。
【ルミノールの場合】
②の<写真2>の状態からリューズを引き出すと、
時刻合わせが可能になります。
少し分かりづらいですが、
上の<写真2>と、下の写真の赤丸部分を比較すると、
隙間の違いが見て取れると思います。
④ リューズ【閉】
【ラジオミールの場合】
時刻合わせが完了したら、
上図の赤矢印方向にリューズを押し戻します。
更にリューズヘッドを押し込みながら、
時計回り方向に回し、『リューズがこれ以上閉まらない』
というところまでしめ込んだら操作完了です。
時刻合わせが完了したらリューズを押し戻します。
それからリューズガードレバーを閉めます。
この順番を必ず守ってください!
リューズが引き出された状態でレバーを閉じると、
リューズの芯に過度な負荷がかかってしまいます。
レバーの締め忘れは、視覚的に起こりえません。
それにより、リューズ周りの防水機能は担保されます。
※防水性能を保つためには
定期的なメンテナンスが必要です。
リューズガードを操作したことがない方には
新鮮な内容に感じられたかと思います。
既にルミノールをご使用中の方でも、
意外と、④リューズ【閉】時の注意点である、
時刻調整後にリューズを押し戻さずに、
レバーを閉めてしまっている方が散見されます。
(※レバーでリューズを押し戻す状態のこと)
この記事が、操作方法の確認の機会になれば幸いです。
=== 大切なポイント ===
リューズ操作において総じて重要なことは、
『 濡れた手で操作をしないこと』です。
リューズの先には、精密なムーブメントがあります。
言い換えると、時計本体の外と中が唯一つながるパーツです。
時計内部に湿気や水分が侵入してしまうと、
風防(サファイアクリスタル)のくもりや、
ムーブメントパーツや文字盤等のサビの原因ともなります!
最後に、こちらの記事も併せてご覧ください!
手前味噌ですが、それなりに多くの方に読まれている、
評価高めの記事ですのでどうぞご覧くださいませ!!
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