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皆様こんにちは。ブライトリングブティック名古屋の橋爪です。
突然ですが、航空用回転計算尺ってどんなものかご存知ですか?
ブライトリングのアイコンモデルであるナビタイマーの、
文字盤の周りの回転ベゼルに
ついている細かい目盛りのことです。↓この一番外側の白い部分の目盛りです!
時間を読み取るための数字かと思いきや、目盛りの間隔が一定でなく、数字も10から100までと、
一体何に使うのやら……と思いますよね。
実はこの目盛り、手で回転させることができます。
そして、外側の数字と内側の数字を組み合わせることで掛け算割り算ができるんです!
飛行機のパイロットが、飛行距離や残りの燃料を計算する時に実際に使っていた
航空計算尺という計器そのものを、
今でもそのまま搭載しているのです。実際に航空計算尺で計算をしなければならない場面は来ないかもしれません。
が、実際にパイロットが使っていたものを同じように使える、という事実に意味がありますよね。
クロノグラフの時計が欲しいという方も、時計で時間を計りたいから欲しいのではなく、
デザインから感じるスポーティさや、複雑機構が搭載されている事に惹かれている部分が大きいと思います。
という訳で今回は、
デザインがカッコよくて、
歴史が長くてロマンがあり、
ナビタイマーの象徴的な部分である、
航空計算尺の使い方をご説明いたします!
◎目盛りの法則
では実際、どのような仕組みで計算をするのでしょうか?
先ほど、目盛りの間隔が一定でないとお伝えしましたが、実はそれが肝となっているんです。
航空計算尺は、外側の回転する目盛りと内側の目盛りを組み合わせて使います。
その外側と内側の数字の比が、どの位置に回してもどこを取っても等しくなるように作られているんです。
それって実際どういうことなの?と言いますと……
例えば、外側の10を内側の8に合わせます。
その時、他の目盛りを見ると、
15の内側は12、20の内側は16となっています。
外側の数字:内側の数字の比が、
10:8=5:4
15:12=5:4
20:16=5:4……
と、どこを取っても5:4となっていることがわかります。
◎計算の方法
◆↓仕組みなんてどうでもいいから計算方法だけ知りたい!という方は読み飛ばしてください↓◆
そして、ここで出てくるのが、等しい比の内側の積と外側の積は等しくなるという決まりごとです。
今出てきた数字で言うと、
10:8=15:12
この等しい比の内側と外側を掛け算すると、
8×15=120
10×12=120
と、等しいことがわかりますね。
ではここでもし、
10:8=15:□
□に当てはまる数字は何でしょうか?と聞かれたらどうでしょうか?
内側の比の積が8×15=120ですから、
外側は10×□=120……
つまり、12であることが計算できます。
航空計算尺では、上記のきまりを利用して計算を行います。
8×15を計算する時には、
1:8=15:□
という、□が8×15の答えとなる等しい比を作ることで、
計算をしなくても目盛りを読むだけで答えがわかる……
というのが、航空計算尺の仕組みです。
◎いざ実践!
ではこれを実際に航空計算尺を使って計算してみましょう。
外側の赤色の10が基準の位置となります。
8×15を計算したい時は、外側の10を内側の8に合わせ、
その位置で外側の15を探します。すると、外側の15と対になる内側の数字が答えとなります。
今回は12(120)ですね。
(構造上、基準の数が1ではなく10となるので、0の数は自分で考えないといけません。)
54÷12をしたい時には、外側の54を内側の12に合わせます。
すると、そのままの位置で内側の10と対になる外側の数字が答えとなります。
今回は45(4.5)です。
このように、航空計算尺では、簡単な掛け算、割り算を手元で行うことができます。
分割のご購入もある意味”割り算”の世界です。(笑)↓↓
航空計算尺は単純にデザインとしてカッコいいですし、
作られた当時から変わっていないというロマン的な魅力があります。
ですがその計算尺を実際に自分でも操作して計算できるとなると、
なんだか更に魅力が増したような気になりませんか?
それでは皆さま、よい航空計算尺ライフをお楽しみください!
▼▼ナビタイマーの記事をサイズ別にご紹介▼▼
ナビタイマー41㎜の記事一覧
ナビタイマー43㎜の記事一覧
ナビタイマー46㎜の記事一覧
BREITLING BOUTIQUE 名古屋
担当:橋爪彼方(はしづめかなた)
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